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アンジェリークとレイチェルの物語
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アンジェリークとディアの物語
〜アンジェリークの部屋〜
ディア
「準備はできてる? アンジェリーク」
アンジェリーク
「ええ、ディア、できてるわ」
ディア
「よかった
それじゃ、行きましょう」
〜寮の前〜
アンジェリーク
「楽しそうね、ディア」
ディア
「ふふ、だって、久しぶりでしょう?
二人でお買い物なんて」
ディア
「女王候補になってから
二人の休みがあうことが
あまりなかったから……
今日は、嬉しくて」
アンジェリーク
「ふふ、そうね、ディア
今日はゆっくり羽を伸ばして
楽しみましょ」
ディア
「ええ」
〜飛空都市の商店街〜
ディア
「ふふ、たくさん買っちゃったわね
こんなに荷物になるとは思わなかったわ」
アンジェリーク
「本当
まさか今日
初めて見る露店が来てて……」
アンジェリーク
「おまけにそこにお店になかった
さがしものがあるなんて……
本当、もう奇跡よね」
ディア
「ええ、これも女王陛下のご加護かしら?」
アンジェリーク
「ふふ、だとしたらありがたいわね」
ディア
「……ねえ、アンジェリーク」
アンジェリーク
「何? ディア」
ディア
「実はわたし
アンジェリークに
お願いがあるのだけど……」
アンジェリーク
「いいわよ、ディアの頼みなら」
ディア
「本当に?」
アンジェリーク
「もちろんよ、何?」
ディア
「実は……
もうすぐ、誕生日でしょう?」
・あの方の?
・わたしの?
・ディアの?
アンジェリーク
「誕生日って……」
アンジェリーク
(あの方の?)
ディア
「……そう、今
アンジェリークが思い浮かべた
あの方の」
アンジェリーク
「え、そんな、わたしは……」
ディア
「ちゃんと準備してる? お祝いの」
アンジェリーク
「…………」
・してる
・してない
アンジェリーク
「……してるわ」
ディア
「……そう、ならいいの」
アンジェリーク
「……でも、なんでディアが
今、そんなこと?」
ディア
「だって、アンジェリークのことだから……」
ディア
「豪華な編み物や
手の込んだお菓子の作り方
それにラッピングなんかを……」
ディア
「『お願い教えて』なんて
前日や当日になって急に言われたら……
困るかなって」
アンジェリーク
「そ、そんな
わたしはそんなこと……」
ディア
「……しないって言いきれる?」
アンジェリーク
「……言いきれ……ないかも」
ディア
「ほらあ」
アンジェリーク
「……ごめん」
アンジェリーク
「だって、ディアの作るものって
本当にかわいくて、いいなって
いつも思ってるから……」
ディア
「……それはいいの
教えるのも手伝うのも
わたしは全然かまわないわ」
ディア
「わたしとアンジェリークの仲だもの
わたしの得意なことが
アンジェリークの役に立つなら
とても嬉しい」
ディア
「……でも、そういうのって
やってみてすぐにうまくいって……」
ディア
「アンジェリークが納得する
満足な出来になる……とは
限らないでしょ?」
ディア
「がんばっても失敗して
材料や包装紙なんかを
改めて用意しなくちゃって
こともあるから……」
ディア
「もし必要なら
二人で買い物に来てる
今日のうちに確認して……」
ディア
「多めに準備しておかなくちゃって……
そう思ったから、それだけなの」
アンジェリーク
「……ありがと、ディア」
ディア
「ううん、いいの
こちらこそごめんなさい」
ディア
「でも、アンジェリークなら大丈夫
あの方もきっと喜んでくださるわ」
アンジェリーク
「……ディアは、そう思う?」
ディア
「ええ、もしわたしだったら……
アンジェリークがくれたものなら
なんだって、すごく嬉しいもの」
アンジェリーク
「……ありがとう」
アンジェリーク
(わたしたちは女王候補で……
いつまで
その時間が続くか、わからない)
アンジェリーク
(……どちらかが女王になって
二人ともここに
とどまるかもしれないし……)
アンジェリーク
(……わたしとディアのどちらかが
あるいはそろって
故郷に帰されるかもしれない)
アンジェリーク
(あの方との関係が
いつどうなってしまうかなんて
……誰にもわからない)
アンジェリーク
(だけど……)
アンジェリーク
(だからこそ……
限りある時間を、大切にしたい
後悔のないようにしたい)
アンジェリーク
(……その時間は
あの方とのことだけじゃなくて……
ディアとの、時間も)
アンジェリーク
「……ねえ、ディア」
ディア
「なに、アンジェリーク?」
アンジェリーク
「一度荷物を置きに戻って
それから、カフェに行かない?」
アンジェリーク
「わたし、前から一度
あのカフェに
ディアと一緒に、行きたかったの」
ディア
「ええ、喜んで!」
withディアエンディング 1/4
「限りある、大切な時間」
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アンジェリーク
「……してないわ」
ディア
「じゃ、お願い、アンジェリーク
あの方の誕生日、お祝いして」
アンジェリーク
「え、そんな、どうしてディアが……?」
ディア
「……アンジェリーク、わたしね?
……あの方のことが、好きだったの」
アンジェリーク
「……え?」
アンジェリーク
「そ、そうだったの?
でもディア、そんなこと一言も……」
ディア
「……それは、その
自分でも、よくわかってなかったのよ」
ディア
「一目惚れって言うのかしら?
……そんなの、初めてだったから」
アンジェリーク
「ディア……」
ディア
「……でも、わたしが自分の気持ちに
気づいたときには……
わかってしまったの」
ディア
「あの方は……
アンジェリークのことが好きだって
そして……アンジェリークも」
アンジェリーク
「…………」
ディア
「だからね
わたしを選んでもらうのは
あきらめたけど……」
ディア
「あの方には……喜んでほしい
少しでも笑顔に、幸せになってほしいって
そう思ったの」
ディア
「他の誰でもない
わたしの大好きな……アンジェリークと」
アンジェリーク
「……ディア」
ディア
「だから、お願いよ、アンジェリーク
少しでも、二人には
幸せな時間を過ごしてほしいの」
ディア
「わたしたちは女王候補で
二人とも、この生活がいつどうなるか
わからないからこそ……」
ディア
「せめて、チャンスを逃してほしくないの
あの方の誕生日をお祝いする……
幸せな時間にする、チャンスを」
アンジェリーク
「ディア……」
ディア
「……アンジェリーク
お願いできる?」
アンジェリーク
「……わかったわ」
ディア
「よかった」
アンジェリーク
「……ねえ、ディア」
ディア
「なに?」
アンジェリーク
「わたし、たしかにあの方のことが好きよ
だけど……」
アンジェリーク
「ディアのことも……大好きよ?」
ディア
「うん
……知ってる」
ディア
「それじゃ、アンジェリーク
一度荷物を置きに戻って……」
ディア
「それから、一緒にあの方へのプレゼント
探しに行かない?」
ディア
「……今日はわたし
すごくいいものが
見つかりそうな気がするの」
アンジェリーク
「そうね、行きましょ、ディア」
withディアエンディング 2/4
「大好きなあなたへ」
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アンジェリーク
「誕生日って……わたしの?」
ディア
「ええ」
アンジェリーク
「確かに、もうすぐだけど……
でも、それでディアがわたしに頼みって……
どういうこと?」
ディア
「……わたしね、本当は……
三日三晩かけて
アンジェリークの誕生日を
お祝いしたかったの」
アンジェリーク
「……え?」
ディア
「でも、どうしても
アンジェリークの誕生日には……
スケジュールがとれそうになくて」
アンジェリーク
「……そうなのね
でも、かまわないわ
わたしはディアの気持ちだけで
ありがたいから」
アンジェリーク
(それに三日三晩は……
いくらなんでも長すぎるもの)
ディア
「だからね、前だおしになってしまって
申し訳ないのだけど……」
ディア
「今からアンジェリークを
お祝いさせてほしいの」
アンジェリーク
「え?
……三日三晩?」
ディア
「ええ! 三日三晩!」
アンジェリーク
「……ディア、さすがにそれは……
ちょっと長いし、急な話すぎて……」
ディア
「それでね、もう予約してあるのよ
二人分の服屋さんと、写真屋さんと
カフェとレストランを」
アンジェリーク
「え、待って?
……決まってるの?」
ディア
「ええ
だから、そろそろ行かないと
間に合わなくて」
アンジェリーク
「……ディア?」
ディア
「うふふ
近くに馬車と宅配の方が来てるから
この荷物は預けて、届けてもらって……」
ディア
「馬車で移動して
二人で写真用の衣装を選んで
記念の写真を撮って……」
ディア
「それから、着がえて
カフェでランチにしましょう?」
ディア
「わたし、アンジェリークが好きそうな
メニューを予約してあるの
気にいってくれると嬉しいわ」
アンジェリーク
「ね、ねえ、ディア?
その気持ちは、本当わたし
すごく嬉しいんだけど……」
ディア
「さ、行きましょう
ステキな3日間にしましょうね
アンジェリーク!」
アンジェリーク
「ちょ、ちょっと!?
ねえ、ディアー!?」
withディアエンディング 3/4
「えっ……私の親友の愛、重すぎ……?」
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アンジェリーク
「誕生日って……ディアの?」
アンジェリーク
(でも、ディアの誕生日に
わたしに頼みごとって……)
アンジェリーク
「……ディア
何か特別、欲しいものでもあるの?」
ディア
「それが……その、逆で」
アンジェリーク
「え? ……逆?」
ディア
「……先日ね、たくさんの荷物が届いたから
何かしらと思ったら……」
ディア
「大量の……プレゼントだったの」
アンジェリーク
「え? ……待って、どういうこと?」
ディア
「それが、家族や親戚、友達からの
誕生日プレゼント……
だけならよかったんだけど……」
ディア
「スモルニィ学園の生徒たちだったり
わたしの家とお付き合いのある人達とか
……あと、あなた宛や
守護聖様宛のものもあって」
アンジェリーク
「……それってつまり、
ディアの誕生日にかこつけて……
女王陛下や補佐官様
守護聖様や聖地への献上品が
ディア宛に届いちゃったって……
そういうこと?」
ディア
「ええ、そうみたいで……」
ディア
「開封や整理
それに消費期限のあるものの消費でしょ?
それに、お返事やお礼状とか……
とても、わたし一人じゃ
手がたりそうになくて……」
アンジェリーク
「……わかったわ、ディア」
ディア
「アンジェリーク……」
アンジェリーク
「実際に一緒にやってみて
わたしたちで解決できるなら
解決するし……」
アンジェリーク
「無理そうな量なら
女王陛下や寮の方々に話を通して……
手を貸してもらうことも考えましょ」
ディア
「……でもそれって……いいのかしら?」
アンジェリーク
「いいはずよ
そもそもわたしたちは女王候補で
試験のために
ここに滞在してるんだもの」
アンジェリーク
「自力で解決しようとして
試験に手が回らなくなったら
それは本末転倒だわ」
アンジェリーク
「それに、ディアへの
個人的な誕生日プレゼントや
わたし宛のものだけならともかく……」
アンジェリーク
「陛下や守護聖様への
献上品まで含まれているなら……」
アンジェリーク
「なおさらわたしたちが勝手に
決めない方がいいと思うの」
アンジェリーク
「仮に二人で
この件を処理できたにしても……」
アンジェリーク
「陛下たちへの献上品と思われるものは
リストにして
報告だけでもするべきじゃないかしら」
ディア
「そうね、確かに……そうかも」
アンジェリーク
「決まりね、それじゃ
まずはこの後、戻って二人で仕分けして……
それから考えましょ?」
ディア
「そうね
ありがとう、アンジェリーク
助かったわ」
アンジェリーク
「……それはそうと、ねえ、ディア」
ディア
「なに? アンジェリーク」
アンジェリーク
「……わたしも
実はディアへの誕生日プレゼント
何がいいか
いろいろと考えてたんだけど……」
アンジェリーク
「……先に、ディアがいただいたプレゼントを
確認してからの方が……いいかしら?」
ディア
「…………そう、ね」
アンジェリーク
「やっぱり」
アンジェリーク
(唯一無二とまではいかなくても……
10も20も同じプレゼントがあるのに
また同じものをもらっても……困るわよね)
ディア
「で、でも、アンジェリーク?
わたし
アンジェリークからのプレゼントなら
なんだって嬉しいわよ?」
ディア
「……仮に、同じものが
他に10個も20個もあったとしても……」
ディア
「アンジェリークからの
プレゼントが……きっと、一番」
アンジェリーク
「うん、ありがと、ディア
……考えておくわ」
withディアエンディング 4/4
「あなたに贈る愛の証」
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アンジェリークとロザリアの物語
〜アンジェリークの部屋〜
ロザリア
「アンジェリーク
準備はできてて?」
アンジェリーク
「ええ、ロザリア
もう行けるわ」
ロザリア
「そう、それじゃ、出発しましょ」
〜寮の前〜
ロザリア
「……アンジェリーク
何をそんなにニヤニヤしてるの?」
アンジェリーク
「だって、ロザリアが
お買い物に
つきあってくれるのが嬉しくて」
アンジェリーク
「思い切って誘ってよかったーって」
ロザリア
「……何も、そんなに
特別なことじゃないでしょ」
アンジェリーク
「えーそんなあ」
ロザリア
「だって、二人の予定が合えば
いつだって行けることじゃない」
アンジェリーク
「そう? ……ロザリア、私のお誘い
いつでも断らないで
つきあってくれる?」
ロザリア
「よほど体調が悪かったり
変えられない予定がなければね
……当たり前のこと聞かないで」
アンジェリーク
「……えへへーロザリアー」
ロザリア
「ちょっと、外でなつかないでちょうだい」
〜飛空都市の商店街〜
アンジェリーク
「あ、見て、ロザリア
これ、かわいくない?」
ロザリア
「……あら、本当、悪くないわね」
アンジェリーク
「やっぱり? ロザリアもそう思う?」
ロザリア
「ええ、あなたに似合いそうだし……」
ロザリア
「それに、このぐらいの大きさなら
私の持ち物に合わせても
ちょうどいいと思うわ」
アンジェリーク
「そっか、そうよね
うーん、どうしよう……」
〜屋外のカフェテラス〜
ロザリア
「……よかったの?
アンジェリーク」
アンジェリーク
「え? 何が?」
ロザリア
「ずいぶん悩んで見てたじゃない
あのお店で」
アンジェリーク
「うん、そうなんだけど……」
ロザリア
「……迷うぐらいなら
ちょっと無理してでも
買った方がいいと思うわよ」
ロザリア
「こういうのは
一期一会なんだから」
アンジェリーク
「そうよねー
すっごくかわいくて
今も悩んでるんだけど……
でも……」
ロザリア
「……何かしら?」
アンジェリーク
「近いでしょ? 誕生日」
ロザリア
「ああ……」
・あの方の
・ロザリアの
・私の
アンジェリーク
「うん、もうすぐあの方の誕生日でしょ?
……だから」
ロザリア
「ああ、そうね、そういうことなら……
たしかに
そっちを優先した方がいいわね」
ロザリア
「あの方好みのプレゼントが
今から探してあるかどうか……」
ロザリア
「そしてあったとして
どれぐらいの値段になるのか……
わからないものね」
アンジェリーク
「そうなの
だから、まずはとにかく
あの方へのプレゼントを選んで……」
アンジェリーク
「自分のほしいものは
それからにしようって
思ってるんだけど……」
アンジェリーク
「やっぱり何がいいのか、迷っちゃって」
ロザリア
「そうねえ……
それなら、まずは相手の好きなものから
3つぐらい
プレゼントの候補を決めて……」
ロザリア
「予算とか細かいことで悩むのは
それからにすればいいんじゃないかしら」
ロザリア
「……あんまり
あれもいい、これもいいなんて考えてると
キリがないわよ?」
ロザリア
「その途中でこれ! って
ものが見つかったなら
それにすればいいんだし」
アンジェリーク
「たしかに、そうかも
……ねえ、ロザリア」
ロザリア
「何?」
アンジェリーク
「もし、これを買うとしたら
まずどのお店に行けばいいと思う?」
ロザリア
「そうねえ……」
〜飛空都市の商店街〜
アンジェリーク
「ふふ、いいものが見つかってよかったー」
ロザリア
「よかったわね」
アンジェリーク
「うん、ありがと、ロザリアのおかげよ
……これならきっと
あの方も喜んでくれると思うわ」
ロザリア
「どういたしまして
……この私が協力してあげたんだから
ちゃんと相手に渡しなさいよ?」
アンジェリーク
「うん、がんばる」
ロザリア
「……当日までになくしたり壊したり
途中で落としたりしないでちょうだいね」
アンジェリーク
「し、しないわ
……たぶん」
ロザリア
「……だといいけど」
アンジェリーク
「もう、不吉なこと言わないで」
ロザリア
「……ふふ、きっと大丈夫よ
この私が協力して
一緒に選んだプレゼントですもの」
ロザリア
「……うまくいかない理由がないわ
そうでしょ? アンジェリーク」
アンジェリーク
「……そうね、きっと
今日はありがと、ロザリア」
ロザリア
「いいわよ、そんなの
うまくいったら
お礼さえしてくれれば」
アンジェリーク
「……え?」
ロザリア
「そうね、あなたからの
深い感謝の気持ちがこもった……
100本の青いバラでよくってよ?」
アンジェリーク
「……ねえ、ロザリア」
ロザリア
「何かしら?」
アンジェリーク
「それは結局……私を応援してくれてるのか
してくれてないのか、どっち?」
ロザリア
「……さて、どっちかしらね?」
withロザリアエンディング 1/3
「大好きなあなたに愛を込めて」
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アンジェリーク
「うん、もうすぐ
ロザリアの誕生日でしょ?」
ロザリア
「……私の?」
アンジェリーク
「……うん、だからできるなら
ロザリアのほしいものをあげたいし……」
アンジェリーク
「それに、せっかくなら
おそろいにしたいなって
……でも、一つならともかく
二つは無理が……」
ロザリア
「……あのね、アンジェリーク」
ロザリア
「その気持ちはとてもありがたいけど……
そんな無理をしてまで
おそろいにこだわられても、私が困るわ」
ロザリア
「それに、あれがステキだと思ったのは
事実だけど……
私、あれよりもっといいものを
たくさん持ってるってのも……事実だし?」
アンジェリーク
「うっ……」
ロザリア
「……だから、今回は
また別のものにしてくれるかしら?」
ロザリア
「このさいだから
はっきり言うけど
私、あなたからいただいたものなら……」
ロザリア
「ただ一回おっただけの
何の形もなしてない折り紙でさえ
心から喜ぶ自信があってよ?」
アンジェリーク
「……ロザリア……
私もその気持ちは嬉しいけど……」
アンジェリーク
「それはそれで、考える意味というか……
私の悩んだ時間が
無駄になった気がするわよ?」
ロザリア
「そうよ、だから悩むだけ無駄ってこと」
ロザリア
「予算にしても時間にしても
あなたに無理がない範囲で
気持ちを込めた
プレゼントにしてちょうだい」
ロザリア
「そういうあなたに無理がなくて
よっぽど
私が嫌いなものでさえなければ……」
ロザリア
「私はなんだってかまわないわよ
アンジェリーク」
アンジェリーク
「……ロザリア」
ロザリア
「……ふふ、よろしくね
アンジェリーク」
ロザリア
「あなたからのプレゼント……
私、とても楽しみにしてるから」
withロザリアエンディング 2/3
「大切なのは気持ち」
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アンジェリーク
「うん、もうすぐ私の誕生日でしょ?
だから、予算が足りなくて」
ロザリア
「?
どういうことかしら?」
アンジェリーク
「え、何が?」
ロザリア
「……どうしてあなたの誕生日が近いと
あなたの予算が足りなくなるのか……
私、よくわからないのだけど」
アンジェリーク
「だって私、家族や友達とは
今、はなれてて……
お祝いしてくれる人、いないから」
アンジェリーク
「だから、自分へのプレゼント
何か買おうって思ってて……
そうしたら
その予算も考えないとでしょ?」
アンジェリーク
「たぶん、当日までには家族も
何かしらお祝いを送ってくれるとは
思うけど……
ど、どうしたの、ロザリア?」
ロザリア
「…………」
〜飛空都市の商店街〜
アンジェリーク
「ちょ、ちょっと何? ロザリア
急に……」
ロザリア
「……ねえ、アンジェリーク
こう言えばわかるかしら?」
ロザリア
「もしあなたに、信頼してる友達がいて……」
ロザリア
「その友達の誕生日を祝うために
ひそかに準備していたら……」
アンジェリーク
「いたら……?」
ロザリア
「『自分なんか祝ってくれる人もいないから
自分でプレゼントを用意する』なんて
その相手が言い出したら
あなた……どう思って?」
アンジェリーク
「…………え、まさか……ロザリア?」
ロザリア
「アンジェリーク!
これはこの私に対する
挑戦と受け取ったわ」
ロザリア
「二度と『お祝いしてくれる人もいない』
なんて言葉
思いつきもしないぐらい……」
ロザリア
「今日は私の全力をあげて
あなたのことを祝ってあげる!」
アンジェリーク
「ちょ、ちょっと、ロザリア?」
ロザリア
「覚悟しなさい、アンジェリーク!
今日は一生忘れられないぐらい
すごい日にしてさしあげるんだから!」
withロザリアエンディング 3/3
「不本意な挑戦」
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アンジェリークとレイチェルの物語
〜アンジェリークの部屋〜
レイチェル
「どう? 準備はできた?
アンジェリーク」
アンジェリーク
「ええ、レイチェル」
レイチェル
「オッケー、じゃ、もう出よっか」
〜寮の前〜
アンジェリーク
「今日はご機嫌ね、レイチェル」
レイチェル
「そう?
……まあでも
確かに楽しみにはしてたかも」
レイチェル
「一日ゆっくり買い物するの久しぶりだし
今日は買いたいもの
いろいろあるからねー」
アンジェリーク
「そうね、わかるわ」
レイチェル
「そーいう、アンジェリークはどうなの?
今日は何を買うつもり?」
アンジェリーク
「私は……」
・プレゼントを
・いろいろほしいものを
アンジェリーク
「プレゼントを」
レイチェル
「プレゼント?」
アンジェリーク
「うん、誕生日が、もうすぐだから」
レイチェル
「あー、そっかそっかー
そうだね、もうすぐだね、誕生日
何にするつもり?」
アンジェリーク
「それがね
いろいろ候補があって、迷ってるの」
レイチェル
「そっか
じゃ、それも途中探しながら行こっか」
アンジェリーク
「うん、そうね」
〜聖地の商店街〜
レイチェル
「うーん、いろいろまわって
ほしいものは買ったけど……
なかなか見つからないね、プレゼント」
アンジェリーク
「そうね、いいかも?
って思うものもあったけど……」
レイチェル
「うん、なんか
決め手に欠けちゃうんだよね」
アンジェリーク
「そうなのよね」
レイチェル
「……じゃさ、こういうのはどう?」
アンジェリーク
「何?」
レイチェル
「結局、迷うってことは
選択肢がたくさんあるから迷う
つまりは、失敗して
嫌われたくないなーってことであって」
レイチェル
「とりあえず
大失敗や失敗の選択肢さえ取り除いて
それさえしないように
気をつけていけば……」
レイチェル
「あとは、もう成功しか
残らないんじゃない?」
アンジェリーク
「……そうね、そうかも」
レイチェル
「じゃ、まず、一つ目
相手は、誕生日が嫌いで
祝われたくない……
なんてことある?」
アンジェリーク
「それは、ない……と思うわ」
レイチェル
「じゃ、次」
レイチェル
「相手とケンカしてたり
相手がアナタに怒ってるのに
謝ってない、解決してない
それどころじゃないとか……
そんなことは?」
アンジェリーク
「……それは、ないわ」
レイチェル
「じゃ、前提は問題なし、と
次に……」
〜屋外のカフェテラス〜
アンジェリーク
「ありがとう、レイチェル
助かったわ」
レイチェル
「ホント? よかった」
アンジェリーク
「うん、おかげで気持ちが整理できて……
プレゼント
これがいいかなって思えた」
レイチェル
「そっか、喜んでくれるといいね」
アンジェリーク
「ええ」
レイチェル
「……ま、このワタシが協力して
アンジェリークもすごく考えたのに
喜ばなかったら
それはあまりにも
見る目のない相手だと思うから……」
レイチェル
「大丈夫でしょ」
アンジェリーク
「ふふ、そうね」
レイチェル
「でももし
万が一ダメな反応だったら言ってね」
レイチェル
「天才少女と呼ばれたこのワタシが……」
レイチェル
「この頭脳にかけて相手を洗脳……じゃない
説得してあげるから」
アンジェリーク
「……レイチェル……
せっかくの頭脳を
そんなことに使わない方がいいと思うわ」
レイチェル
「えーそんなことじゃない
大事なことだよ?
だってワタシの大切な
アンジェリークのことなんだから」
アンジェリーク
「ふふ、それでも洗脳はしなくていいけど……
でもありがとう、レイチェル」
アンジェリーク
「私も、レイチェルのこと……
大切な友達だって思ってる」
レイチェル
「……もう、そーいうこと言うなら……
やっぱり邪魔しちゃおうかな
二人のこと」
アンジェリーク
「え、どうしたの、急に」
レイチェル
「なんでもなーい、ナイショ」
アンジェリーク
「えー?
ちょっと、待って、レイチェル?」
withレイチェルエンディング 1/4
「大切なヒト」
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アンジェリーク
「私も、いろいろあるかな
買いたいものと、それに見て
いいものがあったらほしいかなって」
レイチェル
「そっか、よし、じゃ、今日ははりきって……
あー!」
アンジェリーク
「?
レイチェル?」
〜聖地の商店街〜
レイチェル
「ちょっと見て、アンジェリーク
これ、すっごいかわいくない?」
アンジェリーク
「……あ、本当、かわいい」
レイチェル
「ね、ね
ちょっとこのお店によっていい?」
アンジェリーク
「うん、もちろん」
レイチェル
「ん、ありがと、アンジェリーク」
レイチェル
「すみませーん
これ、色とサイズ見たいんですけど……」
店員
「はい、どちらですか?」
レイチェル
「これで……」
店員
「あ、はい
そちらでしたら……」
店員
「今から他の色とサイズのサンプルを
持ってきますので……
こちら、奥でお待ちください」
レイチェル
「はーい
アンジェリーク
ワタシ見てくるから
ちょっとこのあたりで待ってて」
アンジェリーク
「ええ、わかったわ」
レイチェル
「お待たせーアンジェリーク」
アンジェリーク
「ううん、そんなに待ってないけど……
どうだったの?」
レイチェル
「んー迷ったけど、今回はやめちゃった」
アンジェリーク
「そうなんだ」
レイチェル
「そこで見た色が、やっぱり一番好きで
迷ったんだけどねー」
アンジェリーク
「そっか」
アンジェリーク
「……ねえレイチェル、私もちょっとだけ
店員さんに聞きたいことがあるから
少し、待っててもらっていい?」
レイチェル
「あ、うん、いいよ、待ってる」
アンジェリーク
「……お待たせ、レイチェル
行きましょ」
レイチェル
「うん、じゃ、次に行こっか」
〜屋外のカフェテラス〜
アンジェリーク
「……ふう、いろいろまわったわね」
レイチェル
「うん、だいたい
目当てのものは買えたかな」
アンジェリーク
「ねえ、レイチェル
最初のお店はもういいの?」
レイチェル
「え? なんで?」
アンジェリーク
「だって
だいぶ気に入ってたみたいだから」
レイチェル
「うーん
確かにすごく気に入ったんだけど……
ちょっとね」
アンジェリーク
「ちょっと?」
レイチェル
「……ホラ、近いでしょ? 誕生日」
アンジェリーク
(誕生日……)
・あの方の?
・私の?
・レイチェルの?
アンジェリーク
「誕生日って……」
アンジェリーク
(レイチェルが好きな……)
アンジェリーク
「あの方の?」
レイチェル
「うん、だからさ、まずそっちを……
プレゼント
何にするか決めてからかなって」
アンジェリーク
「そっか
何にするか、迷ってるの?」
レイチェル
「そうなんだよねー
ワタシからのプレゼントで
喜ばないわけないって
わかってるんだけどさ」
レイチェル
「でもやっぱり
できれば一番
喜んでほしいじゃない?」
レイチェル
「言うなれば、ワタシからじゃなかったり
差出人が誰かわからなくても
嬉しい! って思っちゃうぐらい?」
アンジェリーク
「……そうね、わかるわ」
レイチェル
「……そうだ
アンジェリークの意見も
聞かせてくれる?」
アンジェリーク
「私の?」
レイチェル
「うん、プレゼントの候補は
しぼってあるんだけど……
もしアンジェリークなら
どれがほしい?」
アンジェリーク
「私のほしいものでいいの?」
レイチェル
「うん、参考にするだけだから
気楽に考えて、選んでくれる?
ほら、これなんだけど……」
アンジェリーク
「そうね……」
〜聖地の商店街〜
レイチェル
「ありがとー、アンジェリーク
おかげでいいもの買えたよー」
アンジェリーク
「どういたしまして
たまたまだけど
レイチェルの役に立ててよかったわ」
レイチェル
「本当、アンジェリークが
あの店にあった……って
覚えててくれて助かったよ」
レイチェル
「これならきっと、喜んでくれると思うんだ
ホントありがと、アンジェリーク
今度、お礼させてね」
アンジェリーク
「いいわよ、じゅうぶん感謝されたし
それに、お礼なら
もうもらったようなものだから」
レイチェル
「? 何を?」
アンジェリーク
「ナイショ」
レイチェル
「えーなに教えてよぉー気になるじゃない」
アンジェリーク
「ダーメ」
レイチェル
「えー」
アンジェリーク
「ね、レイチェル
お腹すいたし、何か食べていかない?
私、さっきおいしそうなお店見つけたの」
レイチェル
「本当? じゃそこで食べよっか」
アンジェリーク
「うん、行きましょ?」
withレイチェルエンディング 2/4
「なんでもないけど大切な、友達との時間」
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アンジェリーク
「誕生日って……もしかして私の?」
レイチェル
「そ、もうすぐでしょ?
だからホラ
いろいろいるじゃない、費用とか」
アンジェリーク
「……レイチェル、気持ちは嬉しいけど……」
アンジェリーク
「私はレイチェルがお祝いさえしてくれれば
その気持ちだけでじゅうぶんよ?」
レイチェル
「えー、だって、ワタシが
アンジェリークを
お祝いしたいんだよ?」
レイチェル
「つまりこれは
このワタシのプライドの問題になるわけ
半端なことはできないじゃん」
アンジェリーク
「そんな
そこにプライドをかけられても……」
レイチェル
「いいから
だからさ、当日を楽しみにしてて
アンジェリーク」
アンジェリーク
「……わかったわ
でも、無理はしないでね?」
アンジェリーク
「そのためにレイチェルに
無理とか我慢とかさせたんだって
思っちゃったら……」
アンジェリーク
「私、せっかくのお祝いなのに
心から喜べないでしょ?」
レイチェル
「……わかった
ちゃんと無理とかのない範囲にするから」
アンジェリーク
(よかった)
レイチェル
「えーと、じゃ……女王候補の権限で
聖殿の貸し切りと
陛下にロザリア様
守護聖様全員の
強制招待はなしにして……」
アンジェリーク
「…………」
レイチェル
「強制はアンジェリークと
特別に仲のいい人3人までにして……
特注の大型花火は
別のプランに変更を……」
アンジェリーク
「……レイチェル」
レイチェル
「ん? なに?」
アンジェリーク
「……私、できれば当日は
私の部屋か
レイチェルの部屋がいいんだけど……
そうしてくれる?」
レイチェル
「え? そうなの?」
アンジェリーク
「うん、ほら、次の日もあるし……
今年は私は、その方が……いいかなって」
レイチェル
「んーアンジェリークが
そう言うならそうするけど」
アンジェリーク
「うん、お願い」
レイチェル
「わかった
えーと、そうすると……」
アンジェリーク
(……よかった)
アンジェリーク
(レイチェルの気持ちは嬉しいけど……
あまりにも大規模すぎるお祝いは……
ちょっと……)
レイチェル
「ワタシ、はりきるから
楽しみにしててよね、アンジェリーク!」
アンジェリーク
「……うん」
レイチェル
「もうね
あーワタシと友達になってよかったーって
思わせてあげるからね!」
アンジェリーク
「レイチェル」
レイチェル
「なに?」
アンジェリーク
「それは……もう、思ってるけど?」
レイチェル
「……もう、そういうの先に言わないでよぉ
当日までとっといて」
アンジェリーク
「……わかった、楽しみにしてる」
レイチェル
「うん、まかせて、アンジェリーク!
大船に……
豪華客船に乗ったつもりでいいからね!」
アンジェリーク
(……私は、小舟でいいんだけど……
大丈夫かしら?)
withレイチェルエンディング 3/4
「ワタシからアナタへ愛を込めて」
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アンジェリーク
「誕生日って……レイチェルの?」
レイチェル
「そ、自分のプレゼント買わなきゃだからさ
予算考えてて」
アンジェリーク
「…………」
レイチェル
「ん? どしたの? アンジェリーク」
アンジェリーク
「ううん、なんか意外かなって」
レイチェル
「何が?」
アンジェリーク
「レイチェルだったら……自分で買わなくても
たくさん誕生日プレゼントもらって
困りそうな……
なんかそんなイメージがあったから」
レイチェル
「あー、まあね
実際そうだったんだけど……
でも、前にそれで
本当、困ったことになったんだよね」
アンジェリーク
「そうなの?」
レイチェル
「うん、誕生日に……家にプレゼント
小さいものから大きなものまで
ワタシも家族も
驚くぐらい届いちゃってさ」
アンジェリーク
「ああ……」
レイチェル
「それも
『これあげるからデートして』みたいな
そーゆーのなら
こっちも良くも悪くも
返事しやすいんだけど……」
レイチェル
「中には本当に、心から純粋な善意で
ワタシがほしいって言ってたものをくれる
おじいちゃん
おばあちゃんとかがいてねー」
レイチェル
「確かにワタシ、ほしいって言ったけど……
大型の天体望遠鏡ってさ……
家に5つもあっても、困るでしょ?」
アンジェリーク
「それは……そうね……」
レイチェル
「返すわけにもいかないし
学校とか王立研究院とか含めて
寄付したりとかで
どーにかしたんだけど……」
レイチェル
「……だからね
そのときにワタシ、決めたの
本当にほしいものは、自分で買うか……」
レイチェル
「家族とかそういう
もらっても、もらわなくても
好きって気持ちが変わらないぐらい
大切な人にしか教えない
言わないでおこうって」
アンジェリーク
「……そっか」
レイチェル
「……ちなみに、ワタシ
さっき言ってたあれ
今もすごくほしかったりするんだけど?」
アンジェリーク
「…………」
レイチェル
「……なんて……ん?
アンジェリーク?」
レイチェル
「え、ウソ、なんで?
これ、本当に……あのお店の?」
アンジェリーク
「……レイチェルが、そう言うと思って」
レイチェル
「え? え? ホントに?
アンジェリーク、アナタ
ワタシの心読んでたの?」
アンジェリーク
「うふふ、そうじゃないけど
ただ
もうすぐレイチェルの誕生日だから……
ほしいものなら、よかったら……って」
アンジェリーク
「それでもし
いらなかったら
私が使えばいいかなって思って」
アンジェリーク
「だから、あのお店で
店員さんにサイズとか聞いて
買ってきちゃったの」
レイチェル
「アンジェリーク……ホントアナタって……」
レイチェル
「ぼーっとした顔してると思ったら……
こういう
すごいことしてくるんだから……!」
アンジェリーク
「ちょっと早いけど、誕生日おめでとう
レイチェル」
アンジェリーク
「これからも、よろしくね?」
レイチェル
「あ、当たり前でしょ?
アンジェリークが
もういいって言っても……」
レイチェル
「ワタシはアンジェリークに
よろしくするんだからね!
逃がさないから!」
アンジェリーク
「うん、喜んで」
withレイチェルエンディング 4/4
「サプライズ・プレゼント」
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